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【助産師・保育士・看護師監修】赤ちゃんの脳発達を促す?モンテッソーリ教育とは?おすすめ教具・おもちゃはこれ!

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次々と将棋界の記録を塗り替え、100年に1人の天才と言われる藤井総太2段。

その集中力の原点は「モンテッソーリ教育」だと言います。

子どもの感性や自主性を尊重するこの教育法は、米マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツなど大企業の創業者らも学んだそうです。

才能あふれる人たちが受けていた『モンテッソーリ教育』とは何でしょうか?

この記事では「モンテッソーリ教育の特徴」や、「モンテッソーリ教育を受けた有名人」「おすすめのおもちゃ」について解説します。

目次

モンテッソーリ教育とは?

モンテッソーリ教育とは、子どもの自主性・感性を重視した幼児教育法のことです。子どもの自発的な取組みを重視しているため、先生が一斉に何かを教えるのではなく、子ども自身が好きな教具を使い、興味のあることに取り組んでいきます。教室のレイアウトも子どもが自由に動き回れ、先生が見守られるようになっています。

1907年にイタリアの医師・教育家マリア・モンテッソーリ博士が考案しました。

現在、モンテッソーリ教育を行う学校は世界に140か国以上あります。

そして、その教育を受けた人がクリエイティブな才能を発揮して、世界をリードする人材に育っています。

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モンテッソーリ教育の内容は?

それでは、モンテッソーリ教育では具体的にどんなことをするのでしょう?

日本モンテッソーリ教育綜合研究所では以下の通り教育内容を記しています。

0~3歳までは人生の中で最も吸収力が高く、人間社会に「適応」する時期。

次の7つの教育環境を用意しています。

  1. 粗大運動の活動:全身を使った大きな運動のこと。歩く、階段の昇り降りなど
  2. 微細運動の活動:手指を使った細かい運動のこと。モノを握る、落とす、叩くなど
  3. 日常生活の練習:服の着脱、植物の世話など
  4. 言語教育:子どもの発達段階に合わせて小さなステップで語彙を身に付ける
  5. 感覚教育:感覚教具を使い、感性・知性の発達を促す
  6. 音楽:音楽を聴く、楽器を鳴らす、歌う、踊るなど
  7. 美術:クレヨンや絵筆で描く、粘土をこねるなど

このようなモンテッソーリ教育を取り入れる保育園・幼稚園は日本でも増えています。こちらのリストでは東京だけでも120以上あるようです。

海外でのモンテッソーリ教育について

モンテッソーリ教育のカリキュラムは日本の学習指導要領から外れてしまうため、小学校以降の義務教育段階で取り入れることが難しいです。

そのため国内では乳幼児を対象にした教育施設がほとんどです。

しかし、アメリカやヨーロッパでは小学校から大学までモンテッソーリ教育を受けられる学校が準備されています。特にアメリカは世界一モンテッソーリ教育が盛んな国と言われ、幼稚園から高校まで全米に3,000近い学校があるそうです。

各地にモンテッソーリ教育を取り入れた学校があるため、一般的な認知度が高く、子どもの進学先の選択肢として考える保護者の方がたくさんいます。

アメリカでお子さんがモンテッソーリ幼稚園に通ったママの口コミ・評判を見ると、一日のスケジュールは以下の通りです。

<歩けるようになってから2歳半まで>

  • 8:40-9:00 サークルタイム
  • 9:00-9:30 ワーク
  • 9:30 おやつ
  • 9:50 音楽
  • 10:40 掃除、お話、数字など
  • 11:00-11:20 お散歩
  • 11:30-12:00 ワーク
  • 12:00-12:30 お昼
  • 12:45-2:00 お昼寝
  • 2:00-3:00 おやつ、ワーク

一日のスケジュールに7つの教育分野がまんべんなく用意されています。

一日の中で何度もある「ワーク」の時間は、友達と遊ぶのではなく子どもが一人で取り組む時間です。

プリントや塗り絵、教具で遊ぶようです。ママの口コミによると、「はじめは子どもがあまりにも静かに黙々と取り組んでいるので本当にびっくりした」そうです。しかし、そのおかげで「集中力が身に付いた」「数字や文字に興味をもった」と語っています。

モンテッソーリ教育を受けた有名人は?

モンテッソーリ教育を受けた有名人はたくさんいます!そのうちごく一部を紹介すると以下の通りです。

  • 政治家:バラク・オバマ元大統領、ビル・クリントン元大統領
  • 実業家:ジェフ・ベソス(Amazon創始者)、ラリー・ペイジ(Google創立者)
  • 芸能人:ジョージ・クルーニー(映画俳優・監督)、ビヨンセ・ジゼル(歌手)
  • 発明家:トーマス・エジソン
  • 王室:ケンブリッジ公ウィリアム王子、ヘンリー王子、ジョージ王子

ラリー・ペイジ(Google創業者)はモンテッソーリ教育の「ルールや慣例にとらわれず、自発的に行動し、世界で起きていることに関心を持つあのトレーニング」が、自らの仕事に対する姿勢に影響を与えたと言っています。

また、「何か違うことをしてみようと自分で意欲的に考えるトレーニングになった」と述べています。各界のリーダーや、クリエイティブな人材が多数育ち、王室でも取り入れているとは、信頼性が高いですね。

さて、モンテッソーリ教育がこのように多数の人材を輩出しているのはなぜでしょう?

藤井総太さんは、3歳で地元の愛知県瀬戸市でモンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園に入園しました。ワークの時間に色画用紙を編んで作る「トートバック」に夢中になりました。毎日作り続け、100個ほど作ったそうです。

ビル・ゲイツは百科事典でも、SFでも、あらゆる分野の本に興味をもち、家じゅうの本を読破したそうです。

藤井総太さん、ビル・ゲイツの例から分かるように、モンテッソーリ教育は子どもが好きなことに打ち込む環境を整え、後押しします。このような環境によって、将来役立つ「集中力」を身に付けたのでしょう。

モンテッソーリ教育に即したおすすめ『おもちゃ』はこれ!

日本モンテッソーリ教育綜合研究所ではモンテッソーリ教育の目的を下記の通り記しています。

「自立していて、有能で、責任感と他者への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢をもった人間を育てる」

この目的を達成するため、モンテッソーリは子どもを科学的に観察し、そこからオリジナルの教具(おもちゃ)を開発しました。カリキュラムも内容も自由度の高いモンテッソーリ教育ですが、教具(おもちゃ)だけは世界共通です。

ここでは、0~3歳を対象にした教具(おもちゃ)を紹介します。

(1)粗大運動に役立つおもちゃ『ベビージム』

様々な形や素材のおもちゃが釣り下がっており、赤ちゃんが目で追ったり、自分で手を伸ばして触ったりして遊べるおもちゃです。赤ちゃんの五感を刺激し、成長を促すおもちゃとしておすすめです。

(2)微細運動に役立つおもちゃ『木製のラトル」

赤ちゃんが持って振ると木がぶつかって「カラカラ」と優しい音が鳴るおもちゃです。赤ちゃんが握る能力を鍛えたり、様々な形や色に触れることができます。感性の発達におすすめです。

(3)円柱さし

サイズの異なる円柱を、同じ大きさの穴に入れて遊ぶ木製のパズルです。色によって高さや直径が異なります。パズルとして遊んだり、円柱を積んだり転がしたりしながら、自然と形を認識できるようになります。どの穴に円柱を合わせるか考えるため、集中力を身に付けるのにおすすめです。

(4)日常生活の練習に役立つおもちゃ『フレンステッド・モビール』

いくつかのカラフルなプレートを糸でつるし、バランスを保ちながらゆらゆら動くおもちゃです。赤ちゃんは生後2か月ほどで目線を固定できるようになり、動くものを目で追うようになります。目で追う練習におすすめです。

(5)ビジーボード

主に3歳を対象としたおもちゃです。就学前に身に付けたいボタン、ジッパー、スナップ、靴紐などの9つの動作を遊びながら身に付けることができます。手指を使うので、細かい運動能力の発達におすすめです。

(6)感覚教育に役立つおもちゃ『ピンクタワー』

主に2.5~5歳を対象としたカリキュラムで採用されています。重さや大きさの概念を早く覚えるためのおもちゃです。大きさが少しずつ異なる立方体を積み上げたり、並べたりして遊ぶことができます。大きさが段階的に変化していくことが体得でき、大きさ、重さの規則性を学ぶのにおすすめのおもちゃです。

(6)ボールトラッカー

カラフルなボールを木枠(トラッカー)に設置すると左右ジグザグに動きながら上から下へ降下するおもちゃです。子どもはボールを掴むことや、トラッカーにボールを置くことを学びます。ボールが左から右に少しずつ動くので、左から右への読み書きの視覚概念が身に付くのでおすすめです。

まとめ

藤井総太さんやビル・ゲイツをはじめ、多数のリーダーやクリエイティブな人材を育ててきたモンテッソーリ教育。

その特徴は、子どもの主体性や感性の育成の重視でした。

子どもは自分が興味をもったことを追求することができ、集中力が身に付きます。また、モンテッソーリ教育で開発した教具(おもちゃ)は遊びながら、大きさ、数、形などの概念を自然と身に付けることができます。

気になった方は、おすすめのおもちゃを試してみてくださいね。

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助産師・看護師・保育士(専門家)からのコメント

上田 紀子(Noriko Ueda)

  • 『経歴』2000年に短期大学卒業後、看護師、助産師、保健師として、大学病院や、クリニック、保育園、高齢者施設、健診センターに勤務。
  • 『保有資格』看護師免許保健師免許助産師

コメント

モンテッソーリ教育が誕生して100年以上になります。今も140ヵ国以上で幼児教育の最前線にあります。モンテッソーリ教育とは子どもの自主性を尊重し、子ども一人ひとりが豊かに自立・成長していくための手助けをする教育です。

5つの分野にわかれており、土台となる「日常の練習」教育の基本となる「感覚教育」さらに知的分野を伸ばす「言語教育」「算数教育」「文化教育」があります。

3歳までの子どもは何でも吸収が早いので、モンテッソーリ教具を通して日常生活のなかで自主性を育てたいですね。ねんねの時期はモービルやガラガラ、6ヶ月頃には玉入れやトラッカーがおすすめです。

ボールが見え隠れしたり、転がるボールを目で追ったり予測することで将来的に読み書きの訓練や集中力がつきます。

稲見 望美(Nozomi Inami)

  • 『経歴』保育士として4年間勤務。平成30年8月保育士資格取得。
  • 保有資格』保育士

コメント

スキャモンの発達・発育曲線によると、人間の脳の神経は3歳までに80%が完成するといわれています。

子どもにとって大切なこの時期に、モンテッソーリ教育を成り立たせるためには、「環境」「教具」「教員」の3つが必要です。 子ども自身の持つ「自己教育力」を発揮するためには、何かを子どもに教える、押し付けるのではなく、見守るということを大切にします。見守りながら子どもの発見や興味、関心に合わせた環境を整えていきましょう。

 0歳未満の赤ちゃんには鏡やガラガラがおすすめです。特に鏡は自宅に1つはあるかと思いますので、手軽に遊べます。鏡で自分の存在を確認し、自己と他者の違いに気が付いたり、自分の体の動かし方を理解したりする効果が期待できますよ。 

もちろん周囲の安全を常に確認しながら、赤ちゃんの自分で成長していく姿を見守っていってください。

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