出産前には可愛い我が子に会えるのが待ち遠しい気持ちでいっぱいだったのに、いざ出産し、子育てを経験してみると、「こんなはずじゃなかったのに」「どうしたらいいかわからない」「子育てが大変」など、悩みは尽きないのではない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
子育てに関する悩みはもちろんのこと、産後における体調の変化で悩んでいる方もおられると思います。
そんなママやパパの悩みが少しでも解決することを願って、子育て支援についての紹介をさせて頂きます。
みんなの「子育ての悩み」や「不安」について
文部科学省が掲載している令和2年度「家庭教育の総合的推進に関する調査研究 ~家庭教育支援の充実に向けた保護者の意識に関する実態把握調査~」では、約8割の女性が子育てに不安を抱いていることがわかりました。
その結果は男性より 14.6 ポイント高くなっています。
また、悩みで多い内容は「子どもの生活習慣の乱れについて悩みや不安がある」「しつけの仕方が分からない」「子どもの健康や発達について悩みや不安がある」「子育てをする上で経済的に厳しい」「子どもの気持ちが分からない」「子育てに十分な時間がとれない」などです。
このことから、多くのママやパパが様々な悩みを抱えていることがわかります。
「子育て」について悩みがあるか(日経トレンドリサーチ)
引用:日経トレンドリサーチ
子育てで悩んだことがありますか、というアンケートを子供がいる全国の男女に聞いたところ、50.9%の人が「ある」と答えています。
特に子供が13歳~15歳の思春期になると、親の悩みは増えるようです。
実際に悩みの例を見てみましょう。
【子育て】男の子・女の子についての悩み
引用:日経トレンドリサーチ
子供の悩みは尽きません。また家庭ごとに状況や環境も違うので、異なってきます。そんな悩みに対してどう対処するかが鍵となってきます。
実際に悩んでなかなか解決できない時、どのように行動すれば良いのか。データや他の人の経験談も加味しながら、行動していきましょう!
「子育ての悩み」がある時はどうすべき?「子育ての悩み」や「不安」へのアプローチ方法は?
子育てに悩みがあるとき、解決するためには大きく分けて2つのアプローチ方法があります。
- 1つ目は親族や知人、公的機関などに相談すること。
- 2つ目は文献やインターネットなどで悩みについてのアプローチ方法を探り、実践することです。あるアンケート調査によると、約6割のママ・パパが「悩みを相談することによって解決した」と回答しています。
悩みを相談する相手は?
引用:日経トレンドリサーチ
子育てについて悩んだ時、相談する相手を聞いたアンケートでは、「誰にも相談しない」と答えた人が33.6%に上り、最も多いという結果になりました。
次いで、夫(妻)が31.9%、友人が11.8%、親が9.5%、ネットや本が5.0%兄弟姉妹が3.1%となっています。
意外と誰にも相談しない人が多いことがわかります。一方、相談して悩みが解決したか、また、どのように解決したかの結果を見てみましょう。
誰かに相談して悩みが解決した人は、63.5%です。解決方法は、以下のようになりました。
- 夫に相談:夫が息子の言い分を聞いてくれたので、息子の気持ちが落ち着いた。
- 妻に相談:妻が毎日子供と向き合って話したので、夫婦でモチベーションを保つことが出来、それが悩みの解決につながった。
- 友人に相談:どこの家庭も同じようなものだということに気付けたことで、気持ちが楽になった。時期が過ぎれば良い状態に戻ると言われたが、その通りだった。自分だけでは考えつかないようなことをアドバイスしてもらえた。
- 親に相談:自分が子供の頃も同じようだった話を聞いて、それ程気にしなくて良いと思った。
- ネットや本:共通する悩みを持ったブロガーの記事を読み、1つずつ解決していった。
引用:日経トレンドリサーチ
やはり、誰かに相談することで、様々な体験やアドバイスを得ることが出来、それで気持ちが楽になったり、自分達の家庭だけではないと気付かされたりするようです。1人で悩むより、誰かに話を聞いてもらったり、経験者の話を聞いたり読んだりする方が、悩みが解決しますね。
よって、誰かに相談することは解決への一歩になるといえます。
子育てに悩みがある場合は、一人で抱え込まず、周りの人や公的機関などに相談するといいでしょう。
受けてみたい支援は?
気軽に参加できる集合形式のセミナーが世間的に望まれていることが分かります。参加するのに壁が低いセミナーが魅力的かもしれません。
誰もが陥る可能性がある「産後うつ」とは?
「産後うつ」とは、分娩後数週間から数か月後まで続くうつ症状(極度の悲しみやそれに伴う心理的障害)のことを言います。
「産後うつ」は認知度も高いが発症率も高いと言われています。
「産後うつ」という言葉は近年テレビのニュースやネットでも取り上げられており、約9割の人が知っているという結果がでています。約8割のママが出産後の体調悪化を経験しています。人それぞれ症状は異なりますが、食欲不振や頭痛、無気力、イライラしたり、突然涙が出るなど、気持ちが不安定になったりします。原因は主に妊娠・出産によるホルモンバランスの急激な変化が起こるためだといわれています。また、それに加えて、産後の睡眠不足や過労、ストレスなども1つの要因となっています。
産婦は分娩後にホルモン濃度が急激に減る為、これがうつ病を発症する一因になると言われています。また、特に妊娠前や妊娠中にうつ病の症状があった場合は産後うつになりやすいので、自分だけでなく、周囲の注意も必要です。
産後に体調が悪化したか
産後に体調悪化を感じたかどうかを聞くアンケートでは、「ある」が48.2%、「多分ある」が31.8%となり、合わせて約8割の母親が産後なにがしかの体調不良に陥ったことがわかります。
体調不良の具体的な内容は、以下のようなものでした。
- 寝不足・寝不足による疲労やいらいら
- 頭痛がひどかった
- 血圧が上がり、降圧剤を飲んだ
- 身体のだるさ、やる気のなさ
- 夜中の授乳中、孤独感から泣いてしまった
- 赤ちゃんが1日中泣き、食欲が低下し、感情がなくなった
- 33歳:寝不足、食欲不振
- 37歳:寝不足が続くので疲れていらいらした
- 33歳:泣きたくなる
- 32歳:頭痛が止まらない日があった
- 30歳:身体がだるく、やる気が出ない
- 34歳:血圧が高くなり高圧薬を処方され、1ヶ月ほど血圧を自己測定していた。
- 26歳:ストレス発散ができない状況で体に痒みが出た
- 30歳:夜中の授乳中に孤独感で泣いてしまった。
- 32歳:子供が一日中泣き止まず、食欲や感情が無くなった。
- 39歳:帝王切開だったためその痛み、高血圧症だったため高血圧とその頭痛とくらくらと耳鳴り。ふらふら。たちくらみ
体調不良だけではなく、精神的にも不安定になることがわかります。中でも「泣いてしまった」「感情がなくなった」「極度の疲労感」「食欲低下」は、実際に産後うつと呼ばれる症状とされています。
体調不良の経験談
産後の体調不良について、経験談も見てみましょう。
「分娩時に出血が大量だったので入院が長引き、産後8日で退院。
夫は仕事で2ヶ月帰らず、両親は既に他界。初めての育児を一人で行ったので、不安で仕方なかったです。自分が間違えれば、小さな命はなくなってしまう重責と不安、産後の疲れ切った身体で本当に辛かったです。しまいには、世界に自分と娘しかいないようなひどい孤独感に襲われました。
「帝王切開で出産。傷口は痛かったけれど、赤ちゃんは可愛く、夫も可愛がってくれたので安心でした。ところが、産後3日目くらいから傷口の痛みに対してやり場のないいらいらが生じてきました。また、不安感も出てきました。ネットで体験談を読んで落ち着いたのも束の間、赤ちゃんと同室になった途端、寝不足から赤ちゃんに悪いことが起きるのではないかと不安になり、涙があふれて止まらなくなりました。夫に話を聞いてもらって落ち着いていきました。」
「出産後は夜中に眠れず、日中は子供が泣いてばかりだったので、意識がもうろうとし、自分が起きているのか寝ているのかわからない状態になってしまいました。復職先の会社からの連絡に、正直にこの状態を話すと、ベビーシッターに預けてしっかり休むようにとのアドバイスを受けました。早速頼むと、夜間も泊りがけで来てくれたので、私はぐっすり眠ることが出来、体力も心も落ち着きました。一人で悩まず、このようなサービスを使うと良いと思います。」
出産は命を懸けた大仕事です。
しかも、その後母親は体力が回復する暇もなく育児に取り掛からなければならず、体調不良を起こさずに家事や育児をするのは大変なことなのです。
経験談にあるように、身近な夫が赤ちゃんを可愛がってくれたり、ベビーシッターに来てもらったりと、母親の気持ちが安らいだり、身体が休める状態を作る協力体制がとても重要なことがわかると思います。
「産後うつ」にならないために
では、「産後うつ」を発症しないためにはどうすればよいのでしょうか。
産後はホルモンの急激な変化により、心が不安定になってしまうことが多いです。
ホルモンの変化だけでなく、産褥期(産後体が元に戻るまでの6~8週間の間)には、産後の体へのダメージが残る状態で無休の子育てに追われます。頻回授乳やおむつ替えで夜間もまとまって寝ることができなくなるでしょう。更に、小さな命への責任の重さなども加わり、ママへの重圧は計り知れません。
家族からのサポートを受けられなかったママは、約9割が体へ何かしらの不調を抱えています。
そこで、大切になってくるのが周りのサポートです。
産後のサポートについてはパパ、次いで実母が協力する家庭が多いです。
「産後うつ」を発症しないために、産後は身近な人に、積極的に協力してもらいましょう。
また、身近な人に協力が得られない場合、産後ケアを利用したり、助産師の訪問の際(地域による)に相談したりするとよいでしょう。自ら行動することが億劫な時期かもしれませんが、自治体や民間の様々な協力を得ることは自分を守ることに繋がり、しいては子どもを守ることにも繋がります。
子育ての協力必要性について
乳幼児の子育てをしている母親をそれぞれの家族形態から、心身の不調を起こしているかどうかを調べた結果があります。これは、二人親世帯(同居なしと三世代同居)、シングルマザー世帯(同)を調べたものです。
最も心身の不調を感じたのは、「シングルマザー・同居なし」、で11%の母親が心身の不調を感じています。
パートナーと同居したり、親と同居したりしている母親よりも、シングルマザーの子育てにおいて、心身の負担はかなり大きいという結果が出ました。また、2人親世帯であっても、パートナーが「あまり協力していない」「全く協力していない」と答えた母親のうち、88.2%が「パートナーの不協力で身体・精神に影響があった」と答えています。
出産の疲れも癒えないうちに授乳による寝不足も加わり、母親は体力的に限界を感じることが続きます。
そんな時、パートナーの家事・育児への協力や母親への声掛けは、母親の心身を安定させる為にとても大事なことだと言えるでしょう。
2人の子供でもあり、父親も積極的に育児に関わると同時に、困った時には親やサポートサービスなどに助けを求めることをためらわないことも大切です。加えて、同居なしのシングルマザーは、ストレスや悩みを抱えているが、相談する相手がいない状況に置かれている人が多いという実態があります。例えば、家族が近くに住んでいない、家族が働いていて忙しく育児に関われない、といった場合です。このような場合は、公的なサポートが是非とも必要となります。
現実としてシングルマザーに今以上に時間的、金銭的な要求をするのは無理ですから、各自治体が行っている安価なサポートこそ、母子が心身共に安定して暮らす助けとなるでしょう。
ママの2人に1人が訴える子育ての「孤独」
昔は祖父母と同居する家族が多かったことに比べ、現在は核家族(祖父母と同居しない)が大半を占め、子育て世代の約8割が、夫婦、またはシングルで子どもを育てている現状です。
そのような環境下では、ママは一人で育児や家事をするといった、いわゆる「ワンオペ」せざるを得ない場合もあるでしょう。見出しにもあるとおり、ママの2人に1人が「孤独」を抱えています。子育て中のママにとって「孤独」は産後うつの要因のひとつになってしまう可能性があります。
シングルマザーなどの片親の現状や実情について
では、パートナーの協力が得られないシングルマザーの現状はどうでしょうか。
シングルマザーは主に一人で子育てや家事を行い、更に就労している家庭もあるでしょう。
一人で乳幼児を育てている約9人に1人が「心の不調」を訴えており、社会から孤立している場合も多く積極的な支援が必要といわれています。
また子育てや家事に忙しく、心も不安定になることが多い、他と比較するのもあるのかもしれませんが、「主観的健康感」が低いデータがあります。
時間が無く、自分のケアまで至らないなど様々な原因はあるかもしれません。
親がそばにいないシングルの方はそばに配偶者などがいなく、忙しいのもあり、相談相手がいないと回答する方が多い状況です。
またストレス発散からか「飲酒習慣」が高い傾向にあるデータもあります。
親のこころの健康状態が 良くない場合、子どもの成長に悪い影響を及ぼすことも海外の研究で明らかになっています。
人間はこころが原動力となります。少しずつでも前向きに楽しく過ごせるよう、行動・工夫していきましょう!
今の環境を少しずつ変える為に自身がまず行動を起こすことが現状では大切かもしれません。より明るい未来がある事を信じ、自分を信じて行動することで、未来が変わっていくかもしれません。
皆様のこころに少しでも「幸せ」や「安らぎ」ができることを願います。
【子育てサポート制度を活用】活用したい!子育て支援制度一覧には何がある?支援制度の特徴について
引用:内閣府公式ホームページ よくわかる「子ども・子育て支援新制度」
妊娠から出産、育児まで、住んでいる地域によって様々なサポートが得られます。
市町村によっては、保健師や助産師の資格を持つ母子保健コーディネーターと、保育士等の資格を保有する子育て支援コーディネーターが常駐しているところもあります。
最近では、子育てサポートを目的として、配置する市町村が多くなってきたため、住んでいる自治体の状況を確認してみるといいでしょう。
直接、自治体に相談することで、その地域のサポート体制をより詳しく知ることができます。
利用者支援
- 子育て家庭や妊産婦の困りごと等に合わせて、幼稚園・保育所などの施設や、地域の子育て支援事業などから必要な支援を選択して利用できるように、情報の提供や支援の紹介などを行います。
地域子育て支援拠点
- 地域の身近なところで、気軽に親子の交流や子育て相談ができる場所です。
- 公共施設や保育所など、様々な場所で、行政やNPO法人などが担い手となって行います。
一時預かり
- 急な用事や短期のパートタイム就労のほか、リフレッシュしたい時などに、保育所などの施設や地域子育て支援拠点などで子どもを預かります。
- 幼稚園で在園児を昼過ぎごろまでの教育時間終了後や、土曜日などに預かります。
ファミリー・サポート・センター
- 乳幼児や小学生等の子育て中の保護者を会員として、子どもの預かりなどの援助を受けることを希望する方と、援助を行うことを希望する方との相互に助け合う活動に関する連絡、調整を行います。
子育て短期支援
- 保護者の出張や冠婚葬祭、病気などにより、子どもの保育ができない場合に、短期間の宿泊で子どもを預かります。 (ショートステイ)
- 平日の夜間などに子どもの保育ができない場合に、一時的に子どもを預かります。 (トワイライトステイ)
病児保育
- 病気や病後の子どもを保護者が家庭で保育できない場合に、病院・保育所などに付設されたスペースで預かります。
- 保育所などの施設によっては、保育中の体調不良児を、保護者の迎えまで安静に預かるところもあります。
- 保育中に具合の悪くなった子どもを看護師等が送迎し、病児保育施設において保育するしくみもあります。 平成28年度創設
放課後児童クラブ
- 保護者が昼間家庭にいない児童(小学生)が、放課後に小学校の余裕教室、児童館などで過ごすことができるようにしている取組です。
乳児家庭全戸訪問
- 生後4か月までの乳児のいる全てのご家庭を訪問し、子育て支援に関する情報提供や、養育環境などの把握を行います。
養育支援訪問
- 養育支援が特に必要なご家庭を訪問し、養育に関する指導・助言などを行うことにより、ご家庭の適切な養育の実施を確保します。
妊婦健康診査
- 妊婦の健康保持及び増進を図るため、妊婦に対する健康診査として、健康状態の把握、検査計測、保健指導を実施するとともに、妊娠期間中の適時に応じた医学的検査を実施します。
引用:内閣府公式ホームページ よくわかる「子ども・子育て支援新制度」
実際にどのような支援が提供されるかなどは、お住まいの市町村に確認するのがおすすめです!
事前に確認するようにしましょう。
保育士(専門家)からのコメント
中里 絵美(Emi Nakazato)
子ども英会話講師として12年間、0歳からの英語教育に携わる。自身の出産と子育てをきっかけに英語絵本アドバイザーとしても活躍。
『保有資格』
- 保育士
- 日本語教師
- 整理収納アドバイザー1級
■コメント
産後のお母さんにとって大切なのは「一人にならないこと」です。
誰かに話を聞いてもらうことは心のデトックスになります。溜め込んでいた思いを吐き出すだけでも気分が落ち着き、スッキリとして前向きになれますよ。
お母さんが心身ともに元気でないと赤ちゃんのお世話は辛く苦しくなります。赤ちゃんを他人に預けたり施設やサービスを利用して自分が楽をすることに躊躇する方もいらっしゃいますが、一旦見方を変えてみましょう。いつも険しい顔をしながらお世話しているお母さんと、たまにリラックスして自分自身を整えて笑顔でお世話をしているお母さん、一体どちらが赤ちゃんにとって良い環境でしょうか。
育児は一人でするものではないことをまずはお母さん自身が認識し、一人にならない為の環境を少しずつ整えてみてくださいね。
坂辺 ひかる(Hikaru Sakabe)
保育園、学童保育で勤務ののち障害福祉へ。
児童発達支援や放課後等デイサービス等を運営する会社で10年以上勤務後、現在は同業態で起業準備中。
保有資格:保育士
■コメント
子育て中、特に乳幼児期は子どもと1対1で過ごすことが多くなり、誰かに助けを求めたくても家族もそれぞれ忙しく、また核家族化が進む近年は近くに頼れる人が少なくひとりで疲弊してしまう人も多いかもしれません。
そうこうしているうちに日々に追われ、誰にも相談できず気づいたときには、体調が悪くなって起き上がれなかったりやる気がでなかったりと、気が付けば産後鬱状態になっていることも少なくないでしょう。
そんな時にこそ知っておきたいのが、行政や国に頼れる制度。
意外と活用できる制度は多いのでまずは住んでいる地域にどういった制度があるのかを把握し、いざというときには活用できるように準備しておけると心にも余裕ができます。
「私には必要ない」と思われる方もいるかもしれませんが、しんどい時に話せる人がいる、頼れる場所があるということは子育ても生活もより良い方向に進んでいけると思います。
稲見 望美(Nozomi Inami)
保育士として4年間勤務。平成30年8月保育士資格取得。
『保有資格』
■コメント
「私がいけないんだ」「子育てなんて向いてない」「何が正解なの?」
誰もが一度はそう感じたことがあると思います。そう思うことは何も悪いことではありません。なぜなら、それだけ大事にお子さまを想っているからです。お父さんやお母さんが身体も心も健康でいることが、お子さまにとって最も大切なことです。国や市のサービスを利用していいのか迷っている方。そう思ったタイミングで是非、利用してください。
人に自分の思いを伝えることで今後の育児の方向性が見えてきたり、お子さまと少し離れることで気持ちを切り替えたりすることができます。周りに頼ることは全くもって悪いことや後ろめたいことではないのです。
みんな悩んで、みんな誰かに頼りながら過ごしています。「どうしたらいいの・・・」そう思った時は周りを頼ってください。それは自分だけでなく、家族全員のためになることですよ。
東 奈菜美(Nanami Azuma)
『経歴』
国立大学にて女性の働き方やライフプランについて学ぶ。大学卒業後は、公立保育園にて5年間勤務し、0〜6歳までの乳幼児保育を担当。子どもの成長発達のほか、親子関係やメンタルケアについての相談にも対応する。結婚出産を経てライティングの仕事を始め、2023年4月より専業ライターとして活動中。
『保有資格』
■コメント
保育士として親子と関わってきた経験から、子育てをうまく乗り切る鍵は「親子関係の風通しの良さ」にあると感じています。
「スキンシップや愛情ある関わりが大切」ということが声高に言われていますが、それはお父さんお母さんの心の健康があってこそ。シャンパンタワーの法則と言われる、自分のことをまず満たしてあげ、そこから溢れた満足をお子さんに注いであげるという意識が、子育て世代のお父さんお母さんには特に必要だと感じます。
公共のサービスの手を借りて心にゆとりを持つことで、親子関係の風通しを良くすることができます。初めての利用には勇気がいるものですが、一度使えば継続的に子育てをバックアップしてくれる心強い味方になるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
子育てを母親だけで、あるいは夫婦だけで行うことは体力的にも精神的にも困難なことがわかったと思います。また、親が近くにいないことも多いでしょう。
産後うつに発展しないためにも、悩んだり困ったことがあったりしたら、まずは身近な人に話を聞いてもらいましょう。
パートナーや実母でも、保育園や支援センターのスタッフ、友人でも構いません。育児には終わりがなく、毎日が辛いように感じられていても、独りではありません。
まずは、自分の気持ちを誰かに話すということが大切なのです。
子供を育てる親が悩んだり疲弊したりしていては、良い子育ては出来ません。それは、子供にとっても不幸です。
具体的に支援が必要な場合は、ぜひ、公的機関などに相談してみてください。住んでいる自治体によって、それぞれ支援内容が変わってくるので、問い合わせしてみるのが一番確実です。
子供は宝物です。また、やがてあなたを助ける存在へとなっていくでしょう。
自分と子どもの未来のために、利用できる制度はどんどん活用していきましょう。