一般的に、子どもに絵本を読ませる事は良いと言われています。
それでは、絵本を読ませる事で期待できることはどのようなことでしょうか。
この記事では特に4歳児におすすめの絵本や絵本の選び方について紹介します。
絵本を読ませる事で期待できる事は?
絵本を読むことで、子供の成長にも繋がるかもしれません!
まずは子どもに絵本を読ませることで期待できる事を見ていきましょう。
読み聞かせをすることで親子のコミュニケーションが増える
読み聞かせをする時間は、親子で同じ世界観を共有できる貴重な時間です。
忙しい日々の中、絵本一冊分の短い時間で大丈夫です。
お互いにゆっくり向き合う経験を毎日重ねていけるようにしましょう。
語彙力・読解力・表現力が高まる
絵本の中で様々な表現に触れることで、子どもは自然とたくさんの言葉を覚えます。
語彙力が増えることで、周りの大人や友だちとの言葉のやりとりも盛んになり、コミュニケーション能力の向上につながります。
豊かな感性や想像力を養える
絵本の世界では、普段の生活の中では経験できないストーリーが展開されます。
子ども自身が主人公になりきって、様々な感情を抱くという擬似体験ができるのです。想像の世界を自由に楽しむ中で、他人にも自分とは別の思いがあることに気が付きます。
集中力を高められる
子どもにとって安心できる人の声で、テンポよく話が進んでいくと、「次はどうなるんだろう」などと自然と物語に引き込まれていきます。
この経験を繰り返すことで、徐々に集中力が高まります。
子どもの気持ちが安定する
いつも自分のそばにいてくれて、信頼できる大人の声に子どもは安心感を覚えます。
さらに膝の上などでスキンシップを図りながら読み聞かせてもらうことで、愛情をたっぷりと感じることができるでしょう。
絵本を読む側にとっても、お互いにリラックスできる幸せなひとときになります。
4歳の絵本の選び方
絵本はどのようなものを選べば良いのでしょうか
ここでは4歳児の発達とともに、絵本の選び方を見ていきましょう。
4歳の絵本の選び方でぜひお勧めしたいのが「物語絵本」です。
4歳になると、大人の指示を聞いて行動できるようになってくる反面、自分の意思を周りに伝えるなど、好みもはっきりしてくるようになります。モノの多い少ないといった概念が身につき、数えられる数字が増えて数の概念の理解も高まります。
さらに4歳児の語彙数は「1500語〜2000語」と言われています。
接続詞をうまく使い、その日に園で起こったことなどを保護者に伝えることができるようになります。お友達のことを思いやったり、我慢ができるようになったり、できることが大幅に増える4歳児。
イヤイヤ期を抜けて随分逞しくなったな、と思うこともある反面、急にぐずりだすなどまだまだ甘えたい年頃でもあります。
「物語絵本」は、そんな揺れ動く4歳児の気持ちを主人公たちが様々な形で代弁してくれています。
子ども自身が主人公や登場するキャラクターになりきることで、自分に芽生える多種多様な気持ちに対応できるようになっていくのです。
「物語絵本」を中心にして、子どもの興味・関心や季節などにも合わせて様々なジャンルの絵本を選んであげられると良いですね。
4歳におすすめの絵本はこれ!
4歳児にオススメの絵本について、参考までに紹介させて頂きます
それでは、実際に4歳児におすすめの絵本を紹介していきます。
4歳児が大好きな定番絵本
どうぞのいす
うさぎさんが作った小さな椅子。うさぎさんの優しい心遣いから始まり「どうぞのいす」を通して、次々と動物たちに連鎖していく優しい心遣い。動物たちのセリフは、どれもついつい真似したくなるようなほっこりとした雰囲気に包まれています。その完成度の高いストーリーは簡単で分かりやすく、心地よいテンポで進むことから劇の発表会でも題材としてよく使われています。
発行は1981年。今まで30年以上にわたって愛されてきました。英語版も出版されているほど、すっかり定番の絵本になっています。
お母さんも安心!知育絵本
はじめてのおつかい
現代ではなかなか経験させてあげることが難しくなった「おつかい」。この絵本をひらけばまさにおつかいの擬似体験の世界が広がります。ママから預かったお金を握りしめて、不安な気持ちを抱えながらのスタートです。お店にたどり着くまでに、次々と起こるハプニング。小さな女の子のはじめてのおつかいの様子、心の動きがありありと描かれています。
これを聞いているお子さんは、すでに手に汗を握って絵本の世界に入り込んでいるのではないでしょうか。絵本を読んであげている大人も、お母さんの気持ちで上手く買い物して帰ってこられるかドキドキです。
人気のベストセラー絵本
こんとあき
お互いにかけがえのない存在であるあきとぬいぐるみのこん。あきが成長するにつれて、こんは古びて腕にほころびができてしまいます。それを治してもらうために、二人はあきのおばあちゃんの家に向かうことになりました。二人は無事におばあちゃんの家に辿り着くことができるのでしょうか。
二人の冒険に次々とハプニングが起こり、気がつくと一緒にハラハラ、ドキドキ。最後には二人を取り巻く家族の愛情を感じて、何だか温かい気持ちに包まれていることに気が付きます。
初版は1989年6月。これからも親子で読み継がれていくことでしょう。福音館書店の「こんとあき」の特設HPでは、お話の中で二人が食べていたお弁当のレシピも掲載されています。親子で一緒にお弁当を作って、電車の旅に出かけてみるのも良いかもしれませんね。
4歳児向けのロングセラー絵本
ぐりとぐら
野ねずみの双子ぐりとぐら。道の真ん中に落ちていた大きな卵で作ったのは、食べきれないくらいに大きなかすてら。ふんわりふっくら、美味しいにおいが絵本からこちら側にもしてきそうです。
ぐりとぐらは、1963年に「母の友」という雑誌に「たまご」というタイトルの読み切りのお話として登場したのが最初です。その後「こどものとも」で絵本として登場したのをきっかけに子どもたちに大人気となり、今に至ります。
この黄色い大きなかすてらの挿絵を見ると、作って食べてみたくなる人が続出です。出版社の福音館書店のHPに、なんとこのかすてらの作り方が載っていました。絵本を読んだ後に、親子でぜひ作ってみたいですね。
長年愛される絵本シリーズ
からすのパンやさん
初版は1973年の9月。誕生から50年以上も愛されているかこさとしさんの代表作です。
カラスの夫婦のパン屋さん。夫婦が子育てに追われている間はパン屋さんの仕事が疎かになってしまいますが、一家総出で沢山のパンを作るようになったことで再びお店は大繁盛。様々な種類のパンの挿絵に「これがいい、あれもいいな」と好奇心が掻き立てられます。カラス一羽一羽もみんな表情が違って、ついつい見入ってしまいます。
読み継がれる名作絵本
三びきのやぎのがらがらどん
ノルウェーの昔話として1965年7月に初版が発行されました。それからなんと60年近く読み継がれてきた名作です。
大・中・小の三びきのやぎ。名前はみんな「がらがらどん」。橋の向こう側に行けば、沢山の草が食べられると三匹が向かっていると、そこに現れたトロル。三びきは無事橋を渡って草場に辿り着けるのでしょうか。構成、お話のリズム感がよく、劇の発表会でも題材としてよく使われています。
このお話を繰り返し楽しんだ当時の子どもたちは、今度は自分が親になり、また自分の子どもに読み聞かせる機会ができるでしょう。その際には、当時のハラハラ、ドキドキ、挿絵を見てちょっと怖くなった気持ちを思い出すのではないでしょうか。初版から60年近く経っているので、すでにその子も大きくなりまたその子どもに、と読み継がれていくことでしょう。
口コミが高い絵本(楽天・AMAZON)
まずは、楽天で口コミが高かったこちらの絵本を紹介します。
100かいだてのいえ
トチくんは、てっぺんに住む誰かから招待されて「100かいだてのいえ」にやってきました。まずはネズミさんのおうち。どーんと縦にページを開くと、10階までのネズミさんのおうちの様子が1フロアずつ詳しく描かれています。そして10階からはリスさんのおうち。さらに10階ごとに違う動物が住んでいる様子を見開きでじっくり眺めることができます。
この絵本はシリーズ化されており、様々な種類の「100かいだてのいえ」に遊びに行くことができるようになりました。沢山の「100かいだてのいえ」から、好きなお家を見つけてくださいね。
次に、Amazonで口コミが高かった絵本を紹介します。
もうじきたべられるぼく
「たべられること」を受け入れたぼくは、最後にお母さんに会いに行くことにしました。お母さんのいる牧場へ向かう電車の中で、ぼくには色々な思いが胸をよぎります。電車がお母さんのいる牧場のある駅に着きました。ぼくはお母さんに会うことができるのでしょうか。
それまでのぼくの思いがあるから、最後のページの「ぼくの一言」がより心に響きます。もとは300万回再生された、TikTokの読み聞かせ動画から書籍化された絵本です。最後は号泣で読み聞かせできなくなってしまうことに注意です。
親子で楽しむストーリー
きみのことがだいすき
小さな動物たちが親子で何やらお話しています。つらい時、悲しい時、失敗した時。そこにはマイナスの感情で心が覆いつくされてしまった時に、そっとかけてもらえると嬉しい言葉が詰まっています。
「絵でこころに寄り添うこと」を大切にされているいぬいさえこさんのイラストに、とてもほっこり。心が温まります。 1日の終わりに親子でゆったり「きみのことがだいすき」の読み聞かせを楽しみ、温かい心で眠りにつけたら幸せですね。
男の子におすすめの4歳向け絵本
かいじゅうたちのいるところ
元気いっぱいで威勢のいい男の子「マックス」と、ちょっと怖いけど何となく愛らしさも感じる「かいじゅう」たちとの出会いと不思議で楽しい時間。だけどやっぱり、最後に戻りたくなるのは安心できるお母さんの元。そんな子どもの内面の変化の様子が、見事にこの絵本の世界観の中に描かれています。
この絵本は1975年に発刊され、世界各国で数々の絵本賞を受賞しています。40年以上にわたり、世界中の子どもたちを魅了しています。
動物や乗り物がテーマの絵本
しょうぼうじどうしゃじぷた
「しょうぼうじどうしゃじぷた」は、はしご車やポンプ車、救急車と比べるとジープを改良した小さな車体。大きな現場には出動させてもらえず、みんなから「ちびっこ」扱いされていました。しかし山小屋で火事がおこった際に、その小さな体を活かして狭い山道の中を駆けつけ、大活躍。子どもの「自分はまだまだ小さいけれど、もうなんでもできる」という気持ちを、後押ししてくれる頼もしい一冊です。
女の子におすすめの4歳向け絵本
不思議の国のアリス
編集者のロバート・サブダは、子ども向けのとびだす絵本アーティストです。神の魔術師と呼ばれています。不思議の国のアリスのお話とともに、絵本を広げた瞬間に広がるアリスの世界観。子どもだけでなく、読み聞かせる大人もじっくりと味わいたい一冊です。
不思議の国のアリス(ディズニー・プレミアムコレクション)
とびだす絵本を子どもに手渡してしまうと破損が心配、という場合もあるかと思います。こちらはお子様でも手に取りやすい、ディズニー版の不思議の国のアリスです。
おとぎ話やプリンセスの物語
シンデレラ
こちらもシンデレラの世界観をとびだす絵本で楽しむことができます。文字は小さめなので、読み聞かせをオススメします。親子で一緒に、大切にそっとページを開いてみてはいかがでしょうか。
シンデレラ(ディズニー・プレミアムコレクション)
ディズニーアニメの絵がそのまま絵本になっています。お話は省略されている部分もありますが、流れは分かりやすくうまくまとめられています。 プリンセスに憧れる女の子に特にオススメです。
知育に役立つ4歳向け絵本
4歳のえほん百科
知識欲・好奇心が旺盛になる4歳児の「なぜ?どうして?」に応える知育絵本です。「行事、マナー、図鑑、漢字、自然、英語」など4歳児の身近で発育にぴったりな内容になっています。ご家庭に一冊。子どもが好きなタイミングで取り出してみられるような場所に置いておくと良いですね。
言葉や数を覚える絵本
あっちゃんあがつく たべものあいうえお
この絵本の魅力はなんといってもあいうえお順に出てくる美味しそうなイラスト。見れば見るほど細部まで工夫が凝らされていて、クスッと笑える部分もあります。美味しい食べ物を見ているうちに、自然と「あいうえお」が覚えられそうですね。
はじめて出会う数学の絵本
ただ数字を覚えるのではなく「すうがく」として発見することの喜びや、様々な考え方を知ることができる一冊です。この楽しさに早くから気づくことができれば、多角的にものを見る力がつきそうですね。
まとめ
ここまで、4歳児向け絵本のオススメを紹介してきました。
絵本の内容と同時に、信頼できる大人に絵本を読んでもらった時間は、大きくなってからもかけがえのない宝物になることでしょう。
この中から一生物の素敵な出会いがあることを願っています。