4歳児の冬の服装について
日本には四季があり、それぞれの季節を感じられるのが日本の良いところでもありますが、最近は春と秋が短くなったと感じる方は多いのではないでしょうか。ここ数年、夏は酷暑といわれ、暑い夏が終わりようやく秋が来たと思えばあっという間に冬に突入するようになりました。冬を暖かく過ごすためにも、早めに冬服の準備に取り掛かってみてはいかがでしょうか。
4歳になると、周りの人やもの、自然に興味を持ち、行動が活発になってきます。公園遊びなど屋外で活動する時間が長くなるにつれて、走ることも少しずつ上手になります。「冬だから」とつい厚着させてしまいがちですが、新陳代謝のよい子どもは、走っていると汗をかいてくることもあります。しかし4歳とはいえ、まだ体温調節機能が成熟していないため、体温を調整しやすく、動きやすい服装を選んであげることが快適に過ごすポイントです。ここでは、それぞれのシチュエーションに合わせて、4歳児にちょうどよい服装の組み合わせをご紹介いたします。
室内での服装
例:薄手の半そで下着+薄手の長袖Tシャツ+半ズボン
冬の室内は暖房で暖かい状態に保たれていることがほとんどですので、薄手の長袖Tシャツと半ズボンの組み合わせで十分です。汗を掻いたときに備え、中には吸収性の良い綿100%の薄手の下着を着せ、上には長袖Tシャツ或いはスウェット生地のものなど、体に程よくフィットした動きやすいものを選ぶとよいでしょう。下着はタンクトップのものもおすすめです。
室内では蒸れやすく滑りやすいので、靴下は脱がせ、裸足にすることも良いですね。
外出時の服装
例:薄手の下着+トレーナー+ベスト+長ズボン
外出時の服装は、体温調節しやすいように薄めの服を重ね着させるとよいでしょう。ベストなどのアウターは、寒空の下では着せておき、暑くなったときや暖かい室内に戻った際にはすぐに脱がせることができるのでおすすめです。もし、小雨や雪が降る可能性があれば、撥水加工されたウィンドブレーカーなどを用いても良いでしょう。スカートが好きな女の子には、ズボンとスカートが一体型となったスカッツというものもありますので、冬でも暖かさはそのままに、おしゃれを楽しむことができます。
外出して間もなくは寒く感じますが、子どもは大人と比較して体温が高いため、熱のこもりやすいダウンやコートはあまりおすすめしません。長ズボンについても裏起毛やボア素材などは避けましょう。
寝る時の服装
例:長袖+長ズボン+スリーパー
冬は寒いので布団をたくさん被せてしまいがちですが、暖かくしすぎると汗をかいてしまいますよね。寝相の悪い子は、寝ているうちに布団から出てしまい、体が冷えて風邪を引いてしまうこともあります。そうならないためにも、寝るときの服装は一層気を付けてあげたいものです。
快適な睡眠に必要な要素は二つあります。一つ目は、『パジャマの素材』です。素材は何といっても綿100%がおすすめです。綿は吸湿にも保湿にも優れているため、冬に限らずどの季節にも最適です。綿100%のものは肌にも優しいため、肌荒れしやすい子にも選んであげると良いでしょう。(直接肌に触れるものは、国産のホルマリン検査にも合格しているものが尚安心です。)
一方、暖かそうだからといって、フリースやボア素材のものはおすすめしません。なぜなら、それらの生地は通気性が悪く蒸れやすい(=肌の炎症につながる)ためです。
二つ目は、『パジャマの形』です。子ども向けのパジャマには色々な形があるのをご存じですか?頭からかぶるタイプのものや前ボタンのタイプ、ワンピースのタイプなどさまざまです。この中でおすすめの形が、頭からかぶるタイプのものと、前ボタンのタイプです。この二つの違いはボタンがあるかないかですが、結論から述べると、どちらでも問題ありません。ボタンの練習をさせたいかどうか、(したいかどうか)によりますので、好みの方を選べばよいです。
一方ワンピースのタイプに関しては、あまりおすすめしません。なぜなら、寝返りを打った時などに裾がめくれてお腹が出やすいからです。冬の冷えは禁物ですので、なるべくお腹が出にくい股上深めのズボンタイプを選ぶことをおすすめします。最近では、お腹の冷えを防止するために、腹巻付きの機能的なタイプもありますので、探してみてはいかがでしょうか。
4歳児の服装のサイズ
まずは平均的な4歳児の体型を見てみましょう。
平均身長 | 平均体重 | 服のサイズ | |
男の子 | 103.7cm | 16.4kg | 100~110 |
女の子 | 102.9cm | 16.5kg | 100~110 |
幼児期における男の子と女の子の身体の成長は男女ともに大きな差はありません。どちらかというと、骨格や肉付きなどは男女の差ではなく個人の差といえるでしょう。平均身長や平均体重に関しても、あくまで平均値ですので、気にしすぎる必要はありません。
服装の選び方ですが、100サイズ前後であれば乳幼児向けもキッズ向けも両方着ることができる場合がほとんどです。4歳ともなると運動能力も益々発達し、アクティブに活動することが増えますので、乳幼児向けのロンパースタイプは卒業して、キッズ向けのセパレートタイプを選ぶと良いでしょう。
次にサイズの選び方ですが、下記の通り、同じサイズでも対象となる身長には幅があります。
[参考]
サイズ100の場合 身長目安:95cm~105cm
サイズ110の場合 身長目安:105cm~115cm
子ども服の目安はJIS規格(日本工業規格)によって決められており、その規格に則って設計されていますが、ブランドによってフィット感やサイズ展開は少しずつ異なります。伸縮性の有無や、ゴムの強さなどもそれぞれ異なりますので、なるべく試着して選んでみるとよいですね。
ちなみに海外メーカーの場合は国によって表記が変わります。例えば、アメリカやイギリスのメーカーでは「4」や「5」などと書かれていることがよくあります。これは、対象年齢を指します。もし「M」が付いていればMonths(月齢)を意味します。一方、ヨーロッパの場合は「4~5」などと書かれていることがありますが、これは身長を指していることが多いです。(4~5は身長104cm~110cmを指します。)
ただしこれはあくまで現地の子どもの体格に合わせたサイズ展開ですので、日本の体格とは若干異なることを覚えておいた方が良いでしょう。
4歳児の冬の服装の選び方や注意点について
運動能力が格段にアップする4歳児は、走り回ることも大好きです。運動すると発汗しやすいため、大人より一枚薄く、また着脱可能な服装選びをすることがおすすめです。日常においては、保育園や幼稚園などに通園している子も多いでしょう。ここでは一般的な園生活において冬に避けた方がよいものをご紹介します。
フード付きのもの
ヒートテック
マフラーや左右がひもで繋がっているタイプの手袋
ダウンコート
4歳児の冬の服装で持っておいた方が良いもの
首元を温めるネックウォーマーや足首を温めるレッグウォーマーは、普段使いに加え通園時でも使用可能な場合が多いので持っておくと便利でしょう。また、親が自転車で送迎をする場合、漕いでいる方は暖かくなりますが、子どもは冷えてしまう可能性があります。そんな時はひざ掛けを使用したり、風よけを付けると寒さをやわらげることができます。最近は自転車専用のひざ掛けなどもありますので是非チェックしてみてください。
その他
4歳にもなると、「おしゃれ」に芽生える子も少なくありません。「自分で選びたい!」という欲も出てくる時期です。「忙しい時に限って…」と思うこともあるかも知れません。大人から見ると上下ストライプだったり、全身ピンクだったり、季節感が全く合っていないものだったりと、色々思うところのあるコーディネートをしたがるのもよくあることです。
しかし自分の思いを積極的に主張するということは成長の証でもあります。そんな時は、大人も一呼吸おいて、まずは自分で選んだことを認めてあげられると良いですね。そうすることで子どもは「自分でできた!」という自信を得ることができます。大人も子どもも楽しい服選びの時間を共有できると素敵ですね。
スリーパー
綿100%で肌にやさしいです。股の部分にもボタンがあるという部分がポイントです。これにより寝ている間めくれる心配がありません。
ネックウォーマー
実績のあるスポーツブランドのものがおすすめです。軽量かつストレッチタイプというだけでなく、通気性に優れるという点でおすすめです。
インナー
綿100%のものを選んでいます。半そでのものは冬だけでなくオールシーズン使用できます。
ベスト
家庭で洗濯できるところがポイントです。
スカッツ
伸縮性のあるものを選択しました。色の好みが分かれる女の子にはカラー展開豊富なものをおすすめします。
トレーナー
襟なしで重ね着をしやすいタイプです。洗ってもヨレにくいトレーナーは重宝します。
パジャマ
パジャマは汗をかいたときにも吸収してくれる綿100%がベストです。こちらはホルムアルデヒドの検査を合格したもので、肌の弱い子も安心して着用できます。
パジャマ(腹巻付)
本文で言及した腹巻付きタイプのパジャマです。
自転車用ひざ掛け
最近は自転車用のひざ掛けもあります。車輪への巻き込み防止対策もされているので安心です。
自転車用雨・風よけカバー
よく使用されているタイプですが、雨除けだけでなく風よけにも効果あります。